Yokoの花便り

七重八重花は咲けども山吹の~

2009.04.27

~実の一つだに無きぞ悲しき  『後拾遺和歌集』中務卿兼明親王の詠
誰でも中学の授業で習って知っているのではないでしょうか?
先生は「謙虚な気持ちを忘れず精進しなければならない」とおっしゃいました。
農家で蓑を借りようとした太田道灌は、娘が黙って差し出したヤマブキの
意味が分からず、後で家臣から、有名な歌が昔の歌集にあることを聞いて、
自分があまりに歌の道に暗いことを恥じ、その後はその道に精進して立派な
歌人になったとのことです。

しかし、道灌(どうかん)は、落語の噺の一つ。初代林家正蔵の咄本『笑富林』
(1833年刊)に原型が見られる。純粋に江戸発祥の落語の話らしく・・・伝々

落語の噺?恩師もご存知なかったのではないかと思います。
すでにお亡くなりになってますので確認の術はありません・・・
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』道灌 (落語)に落ちまで
載ってますので興味のある方はご自分で調べて下さいませ
私の在所にも山吹はあって八重でした。それはそれはたくさんの山吹でした。
太い茎を折って中を棒で押し出すと白い発泡スチロールのような物が採れます。
子供達は誰が一番長く採れるかで日がな一日競い合ったものです。
花も葉も無い時期の遊びだったように思うのですが、あまりに古い話なので・・・
今まで山で出合った山吹は一重ばかりで実があるじゃないかと疑問でした。
そんなに旧い時代に園芸品種があったのだろうかと思っていたのです。
「花咲きて 実は生らぬとも 長き日に 思ほゆるかも ヤマブキの花」 万葉集
道路わきでパチリ(背景がよろしくありませんでしたが・・・)
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万葉集にも詠われていることから八重のものがあったようです。
まして、江戸時代ともなれば相当園芸は盛んだったでしょうから噺に出てきても
何の不思議も無いという訳ですね。オオーw(*゚o゚*)w
それにしても皆さん疑問に感じている事が同じらしく、いろいろなうんちくが
ネットにあって面白く読ませてもらいました。
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