いつものスーパーの道路を挟んだ反対側が気にはなっていたんです。
でも、忙しさにかこつけて道路一本渡るのを億劫がっていました。
昨日はお昼休みだし、そろそろ霜も降りるだろうとカメラ片手に渡りました。
案の定、藤袴です。11月なのに秋の七草の一つです。
ちょっと驚きの群生です。何本かあるのは見かけますが住宅地の近くにこんなにも
秋の日差しにやわらかく輝いているじゃありませんか。
やどりせし 人のかたみか 藤袴 わすられがたき 香ににほいつつ
~紀貫之・古今和歌集より~
「我が家に泊まっていった人の残した形見か、藤袴よ。
忘れがたい香にしきりに匂って…」というように、匂いがあるのかと思えば
ほとんどないんです。
では、何故にかと思われるでしょうが、びっくりです。
乾燥させるといい匂いになるんですって。
たいしたきれいな花でもないのにいろいろと歌に詠まれている事さえ不思議でした。
源氏物語の時代には乾燥させて髪に差したり匂い袋に入れたりしてたんですね。
日本の匂い袋もヨーロッパの香水も今のように毎日風呂に入ったり朝シャンするわけ
ではないから必要だったんでしょうね。
あんなに長い黒髪、早々洗えるものじゃありませんから相当臭かったんでしょう。
こんな事書いたらげんなりしちゃいますね
お口直しにどうぞ!
おなじ野の 露にやつるゝ藤袴 あはれはかけよ かことばかりも
~源氏物語の中より~
写真は源氏物語に詠われた藤袴とは違うようです。
茎が赤いので園芸品種との交配種のようではないかと思われます。
本来の藤袴は準絶滅危惧(NT)(環境省レッドリスト)になっているようですから
こんなに群生してたらすごいです。
ここも住宅が建つまでのつかの間の繁茂です。いつまでも残っていてと思う反面、
住宅はどんどん建って欲しいのです。人見工務店が暇です。私は大忙しですけど・・・
毎日テレビから「景気が悪いぞー」と脅かされているものですから、
皆さん萎縮しちゃって踏ん切りがつかないようです。
お金のある方は今がチャンスです。
私が目いっぱい頑張ってとびきりの家に致します。待ってますよー
やっと本物の藤袴を見つけました。やっぱり茎が赤くないですね。
ネット上からお借りしたのですが、みなみたっちさんの写真は素敵です。
フジバカマ(リバーサルフィルム) posted by (C)みなみたっち
秋の七草~藤袴
2008.11.11